症状を緩和する方法

 水分補給と臥症安静で、早期ならば改善すると言われています。横になることで、重力による圧が腰椎部にかかりにくく、髄液の漏れが減少し自然に裂け目が修復されると考えられています。

 慢性期など改善がみられないときは、専門医を受診してブラッドパッチ治療を行います。ブラッドパッチ治療においては、4~7日の入院が必要になります。この入院期間中は極力横になる必要があります。裂け目を覆う“のり”の役割を果たす血液が凝固するためには、時間がかかるかからです。退院後において、たとえ症状が改善しても、重いものを持ったり、急激な運動をするなどの行為は再発の危険を高めるので注意が必要です。

 守山先生の著書「脳脊髄液の診断と治療」(2010.7.10発行)によりますと、ブラッドパッチ治療は基本的に2回までが望ましいようです。「計2回の治療で一時的な改善すら認めない場合には再検査にて、漏出の有無を再確認する必要があり、漏出が残存する場合のみ画像所見を参考に再治療を検討する。ブラッドパッチの適切な治療回数や代替治療を選択する基準は今後も検討の余地があるが、明確な漏出を確認した症例を除いて安易にブラッドパッチを繰り返すべきではない」との記載がされており、「症状が改善しないため短期間に何度 もブラッドパッチを繰り返す」ことの危険性を述べています。また、「髄液を増加させるには、良い睡眠、充分な栄養、水分摂取、適度な運動が必要であり、特に20分程度の散歩は症状改善に役立つ」と指摘しており、無理なく徐々に時間をかけて体調をあげていくことが望ましいようです。

 ブラッドパッチ治療後の改善率は全体の患者の7割程度であり、完治に至るものはその中の1~2割といわれています。ブラッドパッチ後も体調には波があり1~2年をかけて徐々に不快な症状が消えていくケースが多いようです。回復には個人差がありますが、長期間にわたり回復に時間がかかる場合などは、患者本人は肉体的にも、精神的にも苦しく辛い経験をしますので、会社や学校を休んだり家事ができなくなる患者への周囲の理解も大変必要になってきます。

平成22年9月作成

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